ジェンダーの視座を活かした「実世界と結びついた数学」 教材の評価と展望(JSPS科研費 JP18K02942)

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ジェンダーの視座を活かした「実世界と結びついた数学」 教材の評価と展望(JSPS科研費 JP18K02942)

ジェンダーの視座を活かした「実世界と結びついた数学」教材の評価と展望 瀬沼花子

研究課題

ジェンダーの視座を活かした「実世界と結びついた数学」 教材の評価と展望(JSPS科研費 JP18K02942)

研究概要

学力に関するOECDのPISA調査(生徒の学習到達度調査)、IEAのTIMSS調査(国際数学・理科教育動向調査)によると、わが国には依然として数学に対する自信の男女差があり数学は日常生活に関係がないと思っている生徒が多い。

本研究の「問い」は、「実世界と数学を結び付ける教材を多様な観点から作成することにより、女子や数学が苦手な男子の数学に対する意識(数学の価値や有用性)が高まるのではないか」ということである。

戦後わが国の数学教育は昭和20年代の単元学習への反動もあり「数学そのもの」を学ぶ傾向にある。一方で昭和18~19年の高等女学校数学は実生活と結びついており数学としても質が高く今日から見ても目を見張る内容がある。

そこで、高等女学校の数学教科書や数学編纂趣意書を中心に現行の数学教科書の教材や諸外国の新たな研究動向を加えながら、ジェンダーの視座を活かした「実世界と数学」の資料集を作成し数学の価値・有用性を問うアンケート調査を実施し、資料集の評価と活用の可能性を探ることとする。